花霞記

社会人の日記

満腹

 

   『ビロウな話で恐縮です日記』(新潮文庫三浦しをん)がすごく面白かった。今日の窮屈な車内ではスマホをみずに新聞やハードカバーを読む大人たちに珍しく囲まれたので、こりゃオセロ的に私も読むかと朝から読んだらまぁ止まらなくてプスプスと笑いながら過ごしてしまった。

 

    勧められて読んだ漫画の作者羽海野チカさんがインタビューかなにかで、『恋文の技術』(森見登美彦著)は今後のきたるべく辛い日々を乗り越える手だてになるだろうから読むのを途中で止めてとってある。このようなことをおっしゃっていて、目から鱗だった。好きな文書は勢いよく読んでしまうきらいがあるから、ほぉと真似をしてみることにして、『太陽と乙女』(森見登美彦著)は精神的苦痛に立たされた時用にまだ半分も読んでない。しかし実際のところ、苦境に弱い身が災いしてそうゆう展開になると本を読むより寝ることを選んでしまう。まだまだ読めない。

 

   今日は学食でカツ丼を食べた。だいたいの学食のメニューは可愛く盛り付けられていて腹持ちはあまりよろしくない。(当社比)

   たとえば、ラーメンを大盛りにするとプラス百円かかるので結構な値段になる。1時間弱働くと、これになる、心の節約婆アを黙らせながら頼んで腹に収める。ところが先述したカツ丼は、三百六十円という値段で私のお腹を夕刻まで満たしてくれる。個数に限りがあることが難点で、今日はそのいくさごとに勝利できた。満腹かつ勝利の味。

    テスト期間がだいぶ近づいてきているのに焦りがないのは、満腹で幸せ気分だからかもしれない。